
「井の中の蛙大海を知らず」
狭い世界に閉じこもって、広い世界のあることを知らない。
狭い知識にとらわれて大局的な判断のできないたとえで用いられます。
それは「農業界」にもあります。
どういうことかというと、
農業界は特に小規模農家が多数を占めますから、大規模な会社のように統一されたマニュアルがあるわけではありません。
各地域によって、
- 気候
- 土壌
- 日照
- 畑の面積
などが違いますから、マニュアル化できないとも言えます。
それぞれ栽培方法が異なる生産者から購入するので、「消費者」も誰から購入するといいのか、悩むのも仕方ありません。
では、農家直送で無農薬有機野菜を宅配するときに、
- 地元の地域の中から有機農家を選ぶ
- 全国の47都道府県の中から有機農家を選ぶ
のどちらの視点で宅配先を検討しますか?
どちらがいいのか、先に結論を言ってしまうと、
「全国から選ぶ方が優秀な有機農家に巡り合える可能性は高いが、結局は有機農家次第」
つまり、購入したいと思う方の地元に優秀な有機農家がいればいいのですが、そればかりはめぐり合わせということになります。
野菜を宅配するならば、優秀な有機農家から宅配した方がいいのは当たり前。
「知っていれば得をして、知らなければ損をする」
ただ至極当然のことなのですが、損したり得したりするときって案外それだけです。
ITの発達、通信機器の発達によって、情報が飽和状態にある今の時代に必要なのは、必要な情報を見極めることが必要になってきます。
参考になれば幸いです。
「地元の地域」から有機農家を選んで宅配
地元の地域から選ぶ理由としては、
- 実際に合うことができるから
- 畑を見に行くことができるから
- 地元の地域で育った野菜が食べたいから
- 宅配で利用するときの送料が安いから
- 知人がやっているから
などが挙げられます。
有機野菜を育てている有機農家というのは、日本全体の農家の中で1%にも満たない存在です。
特に野菜セットを販売している有機農家というのは、さらに少なくなりますから、地元の有機農家を見つけた時には、とても嬉しいはず。
- 無農薬有機野菜が食べられる
- しかも近くの地元で
実際に畑に行って、有機農家に栽培や宅配の考え方について色々と話を聞くことができます。
となれば、すぐに「お願いします」と言ってしまいそう。
でも、そこからいったん離れて「鳥の目」で全国を見渡してみるのもいいかもしれません。
それは、なぜか?
先ほど書いた有機農家でそれぞれ栽培方法が異なる。
ということは、マニュアル化されているわけではないので異なるのは当たり前なのですが、出来上がる野菜も異なります。
野菜の「品質」が異なってくるからです。
「全国」の中から有機農家を選んで宅配
全国から有機農家を探すとなると、
- 実際に合うことができない
- 畑を見に行くことができない
- 宅配で利用するときの送料が高くなる
ということで、「地元の地域」と比較すると何一つ良いことはないんじゃないの?と思われるかもしれません。
でも、前提として、こういうことがあるのだと思います。

無農薬有機野菜なら誰が栽培したって同じ「品質」でしょ?
無農薬有機野菜で「品質」がどれも同じであれば、「近くで安くて安心して購入したい」と、思います。
でも、もし、「品質」が違ったらどうでしょう?
「高品質な」無農薬有機野菜を栽培する人が全国の中でいたとするなら、
- 実際に合うことができない
- 畑を見に行くことができない
- 宅配で利用するときの送料が高くなる
けれども、同じように宅配するなら、品質の高い野菜をお取り寄せしたい。
値段もそこまで大差はないとなれば尚更です。
無農薬野菜の宅配は「定期的」に届けてもらう方が多いので、それを知らないままだと、少しもったいない。
では、「高品質」な野菜をどうやって栽培するのか?ということについて、平たく言うと、その有機農家は、
土壌分析を行って、植物生理を基に足りないミネラル分を補っているかどうか
ということがポイントです。
これがまずは土台になって、そこから栽培方法・栽培管理へとつながります。
その有機農家のホームページやブログ、SNSを見てもわからないときは、直接問い合わせてみてください。
- お問い合わせフォームからメールしてみてもいいですし
- 直接電話してみてもいい(作業中はなかなか電話に出られないことが多い)
栽培理論や方法についてはここでは書ききれないので、詳しくは、以下の小分けにしてあるコンテンツを参考にしてみてください。
「知っている」か「知らない」か
「知っていれば得をする」。
「知らなければ損をする」。
ただそれだけのことなのですが、
- 有機農家なら「高品質な野菜作りの理論」を
- 宅配を検討されている方なら「高品質な野菜を作る有機農家」を
「知っていれば」どちらにとっても有益なことです。
「井の中の蛙大海を知らず」では、ちょっと勿体無い。
情報が飽和している中で必要な情報を見つけるのは大変なことかもしれません。
参考になれば幸いです。