野菜を食べると健康的なのはなぜ?ビタミンとフィトケミカル編

食と健康と子育て
蒸し暑い梅雨の日には、トマトで水分とアミノ酸を補給。瑞々しいが温かいのが難点
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「健康的な食事」というと多くの方は、

  • 野菜を食べる
  • お肉に対して野菜を多く取り入れる
  • 野菜から食べ始める

と、考えるのではないでしょうか?
知識としてなんとなく知っていたり、体感的に気づいているのではないかと思います。

  • 食事バランスガイドの逆さまになった三角錐を思い浮かべたり
  • 野菜を食べていたら、お通じが良くなったり
  • 野菜中心にしたら体重が減ったり

野菜にはなぜ、人を健康的にさせる要素があるのか、
今回は「栄養学」的な観点でお届けします。

「栄養のためにと野菜を食べるよりも、美味しいからと野菜を食べる」方がより
精神的に健康的だと思います。

なので、
美味しい無農薬有機野菜をお届けしたいと考えているのですが、
知っていて食べるとさらに「より美味しく」なるとも思います。

参考にご覧ください。

野菜に含まれる必須栄養素のビタミン

多くの野菜は、タンパク質やカロリーが低くいくつかのビタミンの主な供給源です。

例えば、

  • ビタミンCのほとんど
    →様々な酵素に含まれる金属成分の化学状態を再生、コラーゲンの合成を助ける。
  • 葉酸のほとんど
    →細胞代謝の副産物であるホモシステインをメチオニンというアミノ酸に変える。
    ホモシステイン濃度が上がると血管が損傷し、心臓病や心臓発作の原因ともなるので
    葉酸はこれらを予防する。
  • ビタミンAの半分
    →複数種の細胞の増殖を調節していて、目で光を感知するために必要。

が野菜から摂れます。
また、ビタミンA、C、Eには「抗酸化作用」も併せ持っています。

体内の酸化的損傷を抑える野菜のフィトケミカル

ファイトケミカルの語源は、「フィト」がギリシャ語で「葉」を意味し、
「ケミカル」は「化学物質」です。

「葉」がつくる「化学物質」とは何か?というと、
それは、地球上における化学合成の匠、野菜が作る「抗酸化物質」のことです。

ここで、抗酸化物質とは、身体の酸化を抑える物質をいいます。

人は生きるために呼吸をしなければいけません。
呼吸で取り入れた酸素を糖や脂肪と反応させることで、
細胞が機能し続けるために必要な化学エネルギーを作っています。

でも、困ったことに、
エネルギーの生産やその他の酵素を必要とする重要な過程で、
「フリーラジカル」と呼ばれる化学副産物が発生します。

フリーラジカルは、非常に不安定なもので、生体内の複雑かつ繊細な化学機構と反応して、
これを損傷してしまいます。
この損傷は、一般に酸素が関係しているので「酸化的損傷」と呼ばれます。
細胞内の様々な部分、様々な体内の器官に影響があります。

例えば、

  • 細胞内のDNAが酸化的損傷を受けると、細胞が無制限に増殖を始めて癌になる
  • コレステロールを運ぶ血中成分が酸化的損傷を受けると、血管内壁が刺激されて、
    心臓発作や脳卒中につながる損傷が始まる
  • 太陽光の紫外線によって、眼組織中にフリーラジカルが生じて、
    水晶体や網膜のタンパク質が損傷して、白内障や黄斑編成、失明につながる

体内では、
細胞の化学機構が障害を受ける前に、抗酸化分子フリーラジカルと安全に反応して、
劇的な悪景況を避けています。

ということは、
健康を維持するには体内に抗酸化分子を常に大量に常備しておく必要があります。
体内には独自に作り出される抗酸化物質もありますが、
絶え間なく続くフリーラジカルの攻撃から身を守るためには、
より多くの助けが必要になります。

野菜に含まれる抗酸化物質

人よりも酸化的ストレスが多いのは、実は野菜の「葉」です。

太陽光のエネルギーを使って、水分子を水素原子と酸素原子に分解し、糖を作っています。
いわゆる、光合成ですね。

葉やその他日光にさらされている部分には、抗酸化物質がぎっしり詰まっており、
高エネルギー反応によりDNAやたんぱく質が損傷を受けないように守っているからです。

抗酸化物質としては、

  • βカロテン
  • 赤色のリコピン
  • 緑色のクロロフィル
  • ビタミンC
  • ビタミンE

などが挙げられます。

抗酸化物質の種類は、組織や野菜ごとに特徴があります。
また一般に、それぞれの特定の分子の損傷に対して保護効果を持つ、あるいは、
別の特定の分子を再生するだけ。

つまり、あらゆる損傷をすべて防ぐことのできる分子は存在しません。

一種類の抗酸化物質だけが以上に高濃度に存在すれば、
かえってバランスを崩して分子損傷を引き起こしてしまう可能性もあります。

ということは、
抗酸化物質の恩恵を最大限に受けるためには、
2、3種類の主要化学成分を含んでいる栄養剤を飲むのではなくて、
多種多様な野菜を食べるのが一番である
という結論にたどり着きます。

その他、

  • わずかな損傷に対する生体の過剰な免疫反応を抑え心臓病やがんを予防する
  • 弱毒性の化合物がより強毒性でDNA損傷性の物質に変換されるのを防ぎ、がんを予防する
  • すでに癌性変異した細胞の増殖を阻害する
  • 骨からカルシウムが溶け出すのを抑える

などの物質を含む有用なフィトケミカルが存在します。

まとめ

人が生きるために必要な呼吸によって生まれる「酸化的損傷」。
酸素は必要だけど、それによって損傷も受ける。

不思議なものですね。

その損傷を防ぐ効果を持っている野菜の抗酸化作用。

「抗酸化物質の恩恵を最大限に受けるためには、
2、3種類の主要化学成分を含んでいる栄養剤を飲むのではなくて、
多種多様な野菜を食べるのが一番。」

とはいえ、
健康的な食事は野菜だけではなくて、

  • エネルギーの源の炭水化物
  • 間食の有無
  • 食べる量や質

など、食生活の全体を捉えておく必要がありそうですね。

以下も参考にどうぞ。
なぜオーガニック食品が身体に良いのか

最後までお読みいただきありがとうございました。

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