野菜は太陽エネルギーのかたまり_有機栽培で無農薬野菜を育てる理由~その4~

百人百様の有機栽培
太陽エネルギーのかたまりが集っています

寒さに耐えた太陽エネルギーのかたまりが集っています

2017年から2018年にかけての冬は、とても寒い。
東京では48年ぶりとなる氷点下‐4℃を記録したそうですね。
ここ九州、宮崎はよく南国といわれますが、高千穂町は最低気温が氷点下の毎日。
今年の冬は雪が何回積もったことか。

寒いとき、暑いときに感じやすいのが、「日向」と「日陰」の差ではないですか?
真冬にちょっと日が照ってくるだけで「温かい」と感じたり、
真夏にちょっと木陰に入るだけで「涼しい」と感じたり、
太陽エネルギーの凄さを実感します。

・太陽の物理的なエネルギーが
・野菜によって化学的なエネルギー(カロリー)に変換されて
・その結果、我々の身体のエネルギーになる
というエネルギーの変換が行われています。

我々が食べている野菜たちは、その「太陽エネルギーのかたまり」。
地球から1億4,960 万km離れた太陽が放つエネルギーを受けて育った野菜たち。

そう思って野菜を食べると、力が湧いてきませんか?
ロマンすら感じてしまいますが、今回はそういう話ではなく、
一般的な慣行栽培と比べて有機栽培では、
その太陽エネルギーの利用の仕方がどう違ってくるのかというお話。

参考になれば幸いです。

太陽エネルギーから野菜になるまで

太陽エネルギーを使って、野菜はCH2O(炭水化物)を生み出します。
CO2 + H2O → CH2O + O2

光合成の化学反応式。

更に具体的な工程は、
1)太陽の光エネルギーを受けて葉で光合成を行い炭水化物を作る
2)光合成によって作られた炭水化物や、根から吸収された養水分を必要な器官や部位に運ぶ
3)器官や部位に送られてきた炭水化物や養水分を使って有機物を合成、蓄積し細胞や器官を合成する

その合成した結果であるトマト、かぼちゃ、小松菜などを私たちはいただいています。
太陽エネルギを使い炭水化物を「作って、運んで、合成する」という工程。

1)の炭水化物を「作る」という工程は、
葉の「葉緑素」という部位で行われています。
※ちなみに葉緑素の構造は「正月にあげる昔ながらの凧のような形」です。
・太陽の物理的な光エネルギーを使って
・根から吸い上げた水を分解して高エネルギーを発生させて電気的なエネルギーに変換し
・変換された電気エネルギーを使って炭水化物という化学的なエネルギー(カロリー)に変える

野菜の最終目標は炭水化物を合成することで、酸素O2を出すのは実は副産物。

2)、3)の「運んで、合成する」という工程では、
野菜自身が酸素O2を取り込み炭水化物を利用して、仕事をしています。

ヒトも呼吸によって酸素をとり入れて炭水化物などを燃焼させていますし、
脳・神経系は炭水化物(糖質)を唯一のエネルギー源としているそうですので、
野菜もヒトも双方にとって「炭水化物」が仕事をする上でとても重要ですね。

有機栽培であればなおさら

以前に書いた記事
慣行栽培でもなく自然栽培でもなく「有機栽培」で無農薬野菜を育てる理由では、
美味しい健康な野菜とは「たくさん光合成して、たくさんの炭水化物を合成する」という内容で、
先ほどから何回も登場している「炭水化物」の重要性について触れていました。

慣行栽培でもなく自然栽培でもなく「有機栽培」で無農薬野菜を育てる理由~その2~では、
「固形タンパク(炭水化物)」というゴールに到達するまでの作物の体内で行われる複雑な合成の過程を考えたとき、
固形タンパクに変換するまでの道のりは、慣行栽培よりも有機栽培の方が省エネで、
余分な炭水化物を使わずに済むため効率よく合成できる、という内容でした。

有機栽培であれば、効率よく炭水化物を合成できるために、
結果的に「美味しさ」が増す、というおさらいです。

ここで着目するのは、先述したエネルギー変換器の「葉緑素」。
「正月にあげる昔ながらの凧」ですね。
「炭水化物をたくさん作るためには、たくさん光合成をする」必要がありますよね?
たくさん光合成するためにはしっかりした葉っぱが必要です。

葉緑素は「窒素+マグネシウム+炭素化合物」で構成されています。
化学式で書けば「C55H72O5N4Mg」。
肥料の三要素で「窒素、リン酸、カリ」という言葉はよく聞きますが、
マグネシウムのような微量要素が葉緑素の機能を担う中心物質なのです。

葉緑素の中で、
「明反応(太陽エネルギを利用)で高エネルギーの電子を取り出して
暗反応(明反応で得た高エネルギを利用)へ伝えられて炭水化物を合成する」
という複雑なやり取りを行うためにも、しっかりとした骨組みの「凧」を作っておくことが、
有機栽培を実践する上では重要になってきます。

まとめ

野菜は太陽エネルギーのかたまりであることがお分かりいただけましたか?
有機栽培であれば、慣行栽培に比べてさらに凝縮したものになっていると思います。

化学式が出てくる、理屈っぽい話でしたが、要は、
野菜を食べる我々も「太陽エネルギーのかたまり」。

お天道様に感謝です。

ちなみに高千穂は「天孫降臨の地」、太陽の神様である「天照大神の孫」が降り立った地なんですよ。

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