「味覚の発達から五感の発達へ」~始まりは楽しい食卓から~

食と健康と子育て
小さな種から生長中

小さな種からゆっくりと生長中

子どもの味覚の発達は「12歳」でピークに達するそうです。
これに対して、
・運動能力
・勉強(知識)
・身体的な成長
・仕事のスキル
などは年齢とともにが上がっていき、高校や大学、社会人以降でピークを迎えることがほとんど。

しかし、「味覚」は12歳をピークにそれ以降、また減ってしまう。
他に比べてピークに達するのが早いです。

ちなみに、食事の回数の単純計算をしてみますと、
一日3回の食事を365日続けると、1,095回。
それを味覚がピークに達する12年続けると、「13,140回」となります。

生まれたての赤ん坊のときは母乳やミルクですし、
おやつなどの間食も考慮すれば数は増減すると思いますが、
およそ「13,000回」の食事で子供の「味覚」は決まるということになります。

九州の山奥でひっそりと有機野菜を栽培し、全国へ宅配を行う有機農家が
「味覚」についてぐるぐると考えを巡らせた記事です。
話は五感、そして食卓へと続きます。

参考になれば幸いです。

食卓で味覚も五感も育つ

まず簡単に味覚とはどういうものなのかというと、
・甘み:砂糖
・塩味:海の塩
・苦み:ビターチョコ
・酸味:米酢
・うま味:みそ汁
といった、いわゆる「五つの基本の味」を舌で感じ、知る感覚です。

舌の表面にある「味蕾」という細胞で味をキャッチし、
それが神経細胞を通して脳に伝えられて「甘い、苦い、酸っぱい」などと知覚します。
この「味蕾」という細胞が12歳をピークにして減ってしまい、
人の身体と同じように鍛えておかなければ機能が低下してしまいます。

つまり、味覚が発達するということは、
キャッチする情報量が多く、脳へ伝達する情報量も多いということ。
脳全体で千数百億個にもなる複雑かつ巨大な神経細胞のネットワークを
情報(電気信号)がたくさん駆け巡るということです。

この「感覚器官から脳へ」という身体の働きで考えれば、
「たくさん感じとることができるようになる」ということは、
味覚以外の嗅覚、視覚、触覚、聴覚でも同じこと。

食卓では、味覚以外の、
・匂い:嗅覚
・彩り:視覚
・硬さや柔らかさ:触覚
・食べたときの音:聴覚
の全てが含まれていますから、五感がフルに機能する場面。
五感が豊かになれば、より良く成長できるはず。

味覚、そして五感も豊かになる食卓とはどんなものでしょう?

味覚を育てるのは「楽しい食卓」

「味蕾」がキャッチできるのは自然の味だけといわれています。
自然界に存在する薄味の中から味の基本となる5つの味を見分けていくので、
味蕾の数が増えていくわけです。
なので、なるべく自然の素材を生かした食べ物を選ぶことが大切になってきます。

つまり、野菜であれば野菜そのものの味を生かした料理となります。
成長するにつれて食べられる野菜が増える方が多いと思いますが、
小さい子供は苦手な野菜が多いかもしれません。

野菜を食べない子どもに、食べてもらうようになるには、
野菜の品種を変えてみてもいいかもしれませんし
(参考:有機野菜(無農薬野菜)の宅配で野菜を選べないのはデメリット?)、
あるいは、
・その野菜が育っている様子を見てみたり
・自分で収穫してみたり
・一緒に料理をしてみたり
と野菜を知ることで好きになっていくかもしれません。

でも、野菜嫌いを好きにするというのは、簡単なことではないと思います。

ここまで味覚について書いてきましたが、
味覚を発達させることが大切だからといって「楽しくない食卓を囲む」よりも、
「楽しい食卓にする」ことの方が大切にだと思います。
アマノジャクですが。

・その日あった出来事を話す
・みんなで一緒にご飯を食べる
・その日の料理について美味しい、味が良いなどと話す

そうやってコミュニケーションを取りながら食卓を囲む方が
子どもにとってより良いことではないかと。
多少野菜を残したとしても長い目でみればいいのかなと。

まとめ

食事の回数は、一日一日の積み重ねによって12歳までにおよそ「13,000回」。
一日たった3回、されど3回。

この日々の繰り返しで子どもの味覚や五感が育ちます。
これは子供だけでなく、大人にとっても同じく大切なこと。

・なにげなく見ているニュースを消して
・なにげなく操作しているスマホを置いて
目の前の子どもや家族、料理と向き合う。

世界で起こる出来事を知るのはもちろん大切ですが、
目の前にいる子どもや家族と向きって、
色々な他愛のない話をした後からでも遅くないと思うんです。

九州の山奥の有機農家として、
「楽しい食卓」のお手伝いができれば、こんなに嬉しいことはありません。

最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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