有機栽培とは?慣行栽培と対比して考えてみる

百人百様の有機栽培
雨の後にうっすらと雲海が

オーガニックという言葉は少しずつ広がりをみせています。
・オーガニック化粧水
・オーガニックシャンプー
・オーガニックコットン
など。
オーガニックコットン素材の服を着たときの肌触りの良さは
一般的なコットンの服との違って格別で気持ちのいいものです。

また、”食”関係に目を移せば
・オーガニックカフェ
・オーガニック食品
・有機野菜
など。

オーガニックや有機と聞くと
・自然に優しい
・体に良さそう
・肌に優しい
といったイメージが浮かんでくると思います。

でも”有機栽培”となるとイメージできますか?
何となくイメージはできる。
でも、言葉で説明するのは中々難しいのではないでしょうか。
今回は、有機栽培の考え方について一般的な慣行栽培との違いをみながら
話を進めたいと思います。

慣行栽培の考え方

一般的にスーパーなどで売られている農産物のほとんど全てが慣行栽培で育っています。
日本で生産されている農産物の約99%はこの栽培方法。
つまり、約99%の日本人のお腹を満たしているためその役割は大きいです。

慣行栽培とは、
”日本で普通一般に行われている栽培方法で、主体的な肥料として化学肥料を使い、
農薬といわれる化学物質を使い、病害虫の防除を行う栽培方法”

この栽培方法は、例えば野菜で考えるすると
野菜の収量をできるだけ多くするために”野菜を第一”に考えて育てます。
・野菜を病害虫から守るために農薬を使ったり
・野菜が栄養を吸収しやすいように化学肥料を使ったり

ん??
野菜を第一に考えるのは、当たり前の事のような気もしますよね。
でも、野菜が育つ畑には野菜以外にも”動植物”“微生物”も存在しています。
この”動植物”と”微生物”、”野菜”の三者の関係性を表すときに、慣行栽培の場合
上下逆さのピラミッドをイメージするとわかり易いかもしれません。

畑を占める割合や栽培の考え方がそれに当てはまります。
逆さのピラミッドの
・一番上は野菜
・中間層は動植物
・一番下は微生物

という構成になって
占める割合は逆さのピラミッドなので一番上の野菜、動植物、微生物の順に多く、
野菜を育てるときの考え方もその順番で、”野菜を第一に考える”ということになります。

有機栽培の考え方

有機栽培は少しずつ広がり、浸透してきているように思えますが
その生産量はわずか1%にも満たないのが現状です。

有機栽培とは、
”化学的に合成された肥料および農薬の使用を避けることを基本として、
播種または植え付け前2年以上(多年生作物は、最初の収穫前3年以上)の間
堆肥等による土づくりを行った圃場で栽培された農産物”

慣行栽培と違うところは
・農薬や化学肥料を基本的に使わないこと
・堆肥等による土作り

という2点に大別できます。
これは、つまり、”土を育てるということを第一”に考えているということです。

”動植物”、”微生物”、”野菜”の三者の関係性を表すと、慣行栽培とは逆の
通常のピラミッドをイメージすると良いと思います。

ピラミッドの
・一番上に野菜
・中間層に動植物
・一番下に微生物

という構成は慣行栽培と同じになりますが、
占める割合は微生物、動植物、野菜の順になり
野菜を育てるときの考え方は、
土を育てることを第一に考えながら野菜を育てる”
という慣行栽培とは異なるアプローチで野菜を育てます。

まとめ

慣行栽培も有機栽培も健康な野菜を育てるという目的は同じです。
でも、そこへ向かうアプローチや考え方は異なります。
登山も人によって山頂へ目指す道が異なるのと同じ。

・慣行栽培は逆さのピラミッドをイメージして、野菜を第一に考え育てる
・有機栽培は通常のピラミッドをイメージして、土を育てることを第一に考え野菜を育てる

今回、有機栽培や慣行栽培の考え方について話を進めてきましたが、
栽培方法はあくまで大きな括りで、その大きな括りの中には様々な生産者がいます。
それぞれに野菜を育てるアプローチも百人百様。
そして、当たり前ですが、このアプローチの方法によって、
”野菜が健康に美味しく育つかどうか”が決まります。

美味しい野菜を選ぶ上で肝心なのは、
・慣行栽培なのか有機栽培なのかと栽培方法で選ぶ
のも一つですが
・どんな考え方を持った生産者が育てたのか
で選んでみてもいいと思います。

最後までご覧頂きありがとうございました。
参考になれば幸いです。

コメント

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