食料自給率40%の中身を知る

百人百様の有機栽培

(※参照:農林水産省ホームページより)

ニュースやネットで”日本の食料自給率が40%”であることを
ご存知の方もいらっしゃると思います。

40%と聞くと、、
・割合の半分にも満たない
・テストで言えば赤点
ということで、先行きが不安になってしまいます。

でも、その中身について詳しく見ていくと
少し安心できると思います。

参考になれば幸いです。

そもそも食料自給とは?

食料自給率とは、
”国内の食料消費が、国産でどの程度賄えているかを示す指標”です。

自給率の数値としてよく用いられるものに
・カロリーベースの自給率
・金額ベースの自給率
の二つがあります。

報道などで一般的に用いられている40%の自給率というのは
カロリーベースで計算した時の値。
ちなみに、金額ベースの自給率は70%。

金額ベースの自給率がなぜ高くなるのか。
それは輸入農産物が一般的に低価格であるためです。
例えば、ニンニクは
・国産だと1個で100円
・中国産だと3個で100円
仮に一年間に5つのニンニクを消費するとして
そのうち3個は中国産、2個は国産で買うと
・カロリーベースの自給率は40%(2個/5個)
・金額ベースの自給率は66.6%(200円/300円)
という数字になります。

カロリーベース40%の中身

なせカロリーベースだと低くなるのか。

カロリーベースは
”摂取カロリーのうちどれだけ国産で賄われているのか”
その割合を示したものです。

品目別にどのような構成か見てみると
その低くなる理由がわかります。
・米の自給率は96%
・野菜の自給率は79%

両社とも非常に高い自給率ですが、
”野菜はそもそものカロリーが低いため”
食料自給率全体を押し上げる要因にはなりにくい。

そして、日常生活で身近に感じられる
パンや麺類の原料となる
小麦の大部分が輸入されていること”
さらに
”国内で生産される肉の飼料の多くが
輸入によって賄われていること”
(言い換えると、例えば、豚が食べた輸入飼料を
肉というカタチで人が間接的に摂取している)

これらのことが、食料自給率が上がらない要因です。

まとめ

生産額ベースでみれば世界の先進国でも引けをとらない水準の日本。

皆さんが不安になる必要はなく、気にすることではないと思います。
ただ、食料自給率を上げることは危機への対応能力ともいえるので
上げるに越したことはありません。

皆さんが野菜を購入するときに考えることは
”安心して美味しい野菜を購入すること”だけでよく、
自給率を考える必要はありません。

その消費行動が回りまわって、
結果的に自給率はアップする気がします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

タイトルとURLをコピーしました