農薬の開発は宝くじを当てるようなもの

農薬と種について
労力の使い道

労力の使い道は「おいしい」のために

宝くじを当てるのは至難の業というより、ほぼ運です。
実は農薬の開発も同じようなもので、それほど

  • 時間
  • 資金
  • 労力

が、かかるということなんです。

現在開発されている農薬が使用できるようになるまでの過程をご紹介します。

農薬登録までの道のり

参照元:農林水産省

まず、農薬を製造・販売するためには必ず

  • 農林水産省消費、安全局
  • 環境省
  • 食品安全委員会

などの検査や審査をなどをクリアしなければなりません。
それを全てクリアすると商品登録できるというわけですが
この登録が非常に厳しいです。

農薬企業は、以下の8つのステップで研究開発をします。

  1. 開発済の農薬や天然にある病害虫に効く物質の化学構造や生理活性
    害虫や微生物などの代謝経路の研究成果など、
    多くの情報を参考にして新規物質を作っては実験室内で試験し
    農薬としての活性化合物を見つける。
  2. 温室で様々な濃度で栽培実験を行い、生産現場での使用に最適な濃度を求める。
  3. 魚やミジンコなど周辺の生態系への毒性を調べる。
  4. 屋外試験を行い、実際の使用場面での効果及び持続性を調べる。
  5. 動物を使い、一回に大量に食べさせて影響を調べる
    急性毒性試験や、中程度の量を反復して食べさせるタイプの毒性試験を行う。
  6. 動物を使い、微量を長期にわたって食べさせて影響を見る試験を行う。
    土壌や水系など環境に対する残留性、生き物への蓄積性なども詳しく調べていく。
  7. 農家が使いやすく環境に影響が少なくなるように
    粉剤にするか液剤にするかなど製剤の種類を検討、工業化製法も確立。
  8. 登録申請する

登録においては、農林水産省と環境省が主軸となり
厚生労働省と食品安全委員会も残留農薬などについて検討します。

登録までには最長10年!?

長々と書きましたが、上記の8つのステップは、つまり、
(1)の試験が合格ならば(2)へ進むことができ
(2)の試験が合格ならば(3)へ進むことができる
という具合に、
各過程の試験結果の掛け算であることがわかります。
例えば、どこかで不合格(×0)となるとまた一からやり直しとなるわけです。

それゆえに、
農薬活性を持つ化合物を見つけてから登録までに
一般的に6~10年が必要で、費用は50億円程度かかります

これが”宝くじ”という言葉の由縁なんです。

農薬企業は、開発費にこれだけのコストがかかり、また製品が問題になると
補償問題にもなるためとことん調べ、議論しなければなりません。
多大な時間や資金、労力=安心とは言い切れませんが、
農薬は昔のようなずさんな管理体制ではないことがわかるかと思います。

まとめ

農薬を一度使うと、それで死ななかった虫たちは耐性を持ちます。
なので、再度同じ農薬を使用しても効かないため、
新しい農薬の開発を進めなくてはなりません。

過去に使った農薬が再び効果を持つということも中にはあるらしいのですが、
このサイクルで考えると、農薬を使い続ける限り、
永遠に農薬を開発しなくてはならなくなるということです。

当園は、無農薬無化学肥料の有機栽培をしております。
多大な時間、資金、労力の使い道を「野菜を育む土づくり」に向けたいと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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